保険営業のおけるマインド

すべてはマインド(考え方)がベース

 

保険営業というと、マイナスイメージを持つ方が非常に多いです。実際に保険営業マンから「保険の話を聞いて下さい」と言われたら「待ってました、是非お願いします」という人は殆どいないはずです。

このような、社会の保険外交員に対する「マイナスイメージ」には原因があります。

そもそもセールスレディは戦後の雇用政策でもありました。第二次世界大戦で多くの男性が亡くなり、未亡人が沢山現れたのです。未亡人は自分で生活費を稼がなくてはなりません。そこに目を付けたのが保険会社でした。

未亡人を大量に採用したのです。保険会社にとって未亡人は最適な人材となります。

実際にご主人を亡くしてしまった女性の言葉ほど説得力のあるものはありません。しかし問題もありました。普通の主婦をしていた女性が突然、複雑な金融商品を販売する訳です。当然、知識、コミュニケーションスキル、ニーズ把握、各保険種類を自在に組み合わせてオーダーメイドで提案する、などの金融の「プロフェッショナル」ではない訳です。もちろん全員ではないですが、多くのセールスレデイは知り合いに進めるだけの「お願い」セールスしか出来なかったのです。

 

今も残っているGNP営業

GNP営業とは義理(G)、人情(N)、プレゼント(P)によるセールスの事を言います。顧客満足や差別化に焦点を当てるのではなく、「菓子折りを持っていき、何度も顔をだし、お願いして」販売する手法です。営業は人間関係も影響しますので、間違ってはいません。しかし、厳しいノルマをクリアするため必要性も感じていない消費者に強引にセールスしてきたのです。

その結果、「保険屋には会いたくない」、「勧誘に気をつけろ」「売りつけられる」といったイメージが出来上がってしまったのです。

 

「保険」に対するメンタルブロック

メンタルブロックとは、「保険屋」=「嫌われている」や「疎遠にしたい存在」という意識的な壁の事を言います。消費者側だけではなく、保険外交員にも存在します。

保険を販売する際にはこのメンタルブロックを外すことが、何よりも重要になります。

保険外交員自体に、メンタルブロックがある状態でお客様に自信を持ってすすめられますか?まず無理です。「保険の話を聞いて下さい」という言葉にメンタルブロックがある外交員は保険販売において結果をだすのは難しいでしょう。

保険営業は「話を聞いて下さい」という所から全てが始まるからです。

 

メンタルブロックの外し方

「保険営業」におけるメンタルブロックは強烈です。殆どの営業マンが外せずに苦しんでいます。難しいのは、営業マン自体にメンタルブロックがなくなっても、お客様には確実にあります。名刺を渡した瞬間に相手が引くあるいは、自己紹介した時に顔色が変わるなどは常ですが、その時にいやでもメンタルブロックが掛かってしまうものなのです。

保険営業でメンタルブロックを外すとき、だいたいが「使命感」「保障の重要性」「家族の絆」などの営業マン自身の解釈でどうにかしようとします。またそう教えられます。

「世の中の人たちが経済的に困らない為に使命感をもって」

という情熱でメンタルブロッックをどうにかしようとしてしましがちです。しかし、これは厳密にいうと、「気合い」「根性」と全く同じです。営業マンの「解釈」を変えたところであまり効果はありません。なぜなら消費者は営業マンの「解釈」など知らないですし、どうでも良いからです。また「気合い」や「根性」は永続的に続くものではありません。何かのアクシデントやきっかけで折れてしまうのがオチです。

営業マンのメンタルブロックを外すには、精神論ではなく具体的な「戦略」が必要です

例えば、顧客に保険のアポイントを取る時に具体的なメリットを提案することができれば、メンタルブロックはかなりなくなるはずです。ただし、良い提案とは「顧客にとって」良い提案です。いくら営業マンが良い提案だと思っても顧客が良いと思わなければ全く意味がありません。

営業マンは保険の事を十分に理解しています。知識もあります。そのベースがある前提で良いと思う提案が、「見込み客」にも同じように良い提案だと思ってもらえるかは分からないからです。なぜなら見込み客は保険や金融商品について殆ど知識がないからです。

理解出来ないものに本当の意味でのメリットは感じないのです。

解約返戻金の高さや、特約内容などを売りにしてアプローチをするのはあまり効果的ではありません。そもそも「解約返戻金」や「特約」という言葉自体、保険外交員以外使わない言葉です。せいぜい、「金利」が分かる程度です。そもそも保険の仕組みを理解していない相手に対して、いくら解約返戻率が高いと伝えても「もっと話を聞かせてほしい」とは思わないでしょう。

もしディズニーランドのチケットを1,000円で購入できる権利を持っているとしたら、人に伝えるのにメンタルブロックはありますか?

恐らくないでしょう。

「ディズニーのチケット1000円で買えるけど良かったら買う?」という提案をした時に、相手は驚くか、喜ぶだろうと想像がつくからです。仮に買わなかったにせよ「要らないけど、教えてくれてありがとう」とお礼を言われるでしょう。それが分かっているからこそメンタルブロックは存在しないのです。

つまり、メンタルブロックを無くす唯一の方法は、「買う買わないは別として、それを提案する事自体に見込み客から感謝されるイメージが湧く」必要があるという事です。

提案自体に感謝されるならば、むしろどんどん提案したくなります。

闇雲にアプローチしていてはいつまでたっても保険のメンタルブロックと戦わなければなりません。しかし事前に準備をし、戦略を考え、正しいやり方に基づいて営業活動をすればむしろ保険提案をしたくてしょうがなくなります。まずは「提案自体に感謝される」提案方法を考える必要があります。

セールスプロセスにおいて、「アプローチ」の仕方は最も重要なステップです。全ての土台は「アプローチ」から始まります。つまり見込み客の発見から始まります。

たとえば、アプローチが上手いとどれほど契約件数に影響するか想定してみます。

前提:50人にアプローチ→10人アポイント取得→3人申し込み(アポ取得率1/5、契約率30%)

 

【契約率30%→40%になった場合】

50人にアプローチ→10人アポイント取得→4人申し込み

 

【アポイント取得率が1/5→2/5になった場合】

50人にアプローチ→20人アポイント取得→6人申し込み

 

プレゼンテーションスキルや反対処理、クロージングなどをやる前に、まずはアプローチの仕方を考えるべきです。いくつのアポイントがとれるかは、売上や件数に影響するだけではありません。アプローチについて考える事は、最終的に「影響マン」と「見込み客」ともにメンタルブロックを外す事に繋がるからです。

一瞬のアプローチでメンタルブロックを解いてしまうようなアポイントは最高のアプローチという事です。

 

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