簡単そうで実に難しいのがマーケティングだ。マーケティングという言葉は知らない人はいないだろう。
ピータードラッガーの言葉を借りれば、
この言葉は非常に奥深い。
もしかしたらあなたが望む結果が出ていないのは、人間的魅力やセールススキルの問題ではないかもしれないという事だ。マーケティングができればセールスはしなくて良いのだから。
マーケティングの本質を学びたければ、実際に集客を経験することだ。どうすれば多くの人を集めることが出来るのかを考えることだ。
営業においてマーケティングは「集客」に他ならない。
そして、あれこれ説得しなくてもお客様になってもらえるような状況を作る事だ。
つまりあなたと一対一で対面した時にはすでにあなたから保険に入ろうと思っている状況をいかにして作り出すかという話に他ならない。
ペルソナやターゲティングなどの理論を知っていることは大事にかもしれない。
しかし、現実にはそんな理屈を知っていればどうにかなるものではない。
実際にあなたの元に前向きに足を運んでもらう必要があるのだ。
あなたはただの飲み会に何人呼べますか?
例えば、あなたは単なる飲み会をする時に、何人を集めることができるか?
そこで20人も集まらないようであれば、紹介営業で結果を出すのは難しいだろう。逆に、100人集めることができる人間は営業に成績も良い。
集客は一人では出来ない。紹介営業も一人では出来ない。誰かに助けてもらわなければいけない。
飲み会の集客でも、営業の集客でも本質的には同じである。人にお願いして、知り合いを連れてきて貰うことである。
ハードルの高さが違うだけでプロセスは同じだ。
「保険の話を聞いてくれる人を紹介してほしい」
「飲み会をやるから知り合いを連れてきてほしい」
当然、多くの人数を集めることが出来る人は、保険の紹介も比例して多くなる傾向はある。
集客プロセスや紹介プロセスを学ぶことは重要だ。一度、自分で集客する何かを企画してみることをお勧めする。
人の協力があってこそレバレッジが効き、大きな結果に繋がることを実感するはずだ。
紹介はもはや、営業マンの実力など関係ない。紹介者の実力次第だ。
例えば、北川景子が保険募集人になったとする。
紹介者「保険屋を紹介したいのだけど、一度会ってみない?」
友人「保険入っているし」
紹介者「すごく良い人だから俺の顔を立てると思って会ってみてくれない?」
友人「今忙しいから申し訳ないけど」
紹介者「その保険屋さん北川景子なんだけど」
友人「それなら会うよ」
これなら営業マン(北川景子)の実力だといえる。
しかし、実際には営業マンの名前や情報を伝えただけで会おうと思う人はいないだろう。
なんの準備もなく、あなたの名前と簡単な情報を伝えただけで会いたくなる人になれるだろうか。
少なくとも準備が必要だろう。それはまさにマーケティングということになる。
紹介営業において、営業マン自身の実力は関係ない
ほとんどの保険営業マンは名前を出すだけで紹介入手できる人などいない。有名人ならともかく。
つまり紹介者の人望や交渉力にかかっている。
集客も、紹介営業の協力者が必要だ。自分一人ではとても保険販売などできないことを自覚するべきだ。だからこそ、紹介はお願いしなければならない。
契約はお願いしてはいけないが、紹介はお願いしなくてはいけない。
そのスタンスがとても重要である。
マーケティングのところであえて書くと、紹介が入手できない人の一番大きな要因はそもそも紹介のお願いが足りていないという点に尽きる。
『紹介依頼は迷惑かな』
『お客さんに精神的負担をかけたくない』
『あまりしつこくお願いすると嫌われるかな』
このような考えは完全な間違いだと認識してほしい。
あなたはなぜ紹介が欲しいのかあなた自身に理念がない事が1番の問題だ。
当然だが契約をお願いしてはいけない。何にどれくらいのお金を使うかはお客様自身が決めるべき問題だからだ。
しかし、役に立つ、今後の人生でとて重要な情報があるとすればそれを友人や知人に強烈に進めることは決して悪いことではない。
自分の親や兄弟、親友、仲の良い同僚にも知って欲しい話があるとすれば、勧めない方が罪である。
問題は紹介をしてくれないお客様ではない、お客様がなぜ紹介をするべきなのかの理由を営業マン自身が伝えきれていない事が問題である。
理想がない仕事に人は「セールス感」を感じる
理念がない仕事はただの金稼ぎの為の仕事に等しい。
営業マンがどう解釈しようと、見込み客はそう考えるだろう。
どんなスペックの商品を勧めたところで、あなた自身の理念やビジョンが伝わらなければただの物売りと一括りにされてしまう。
運よく契約になったとしても、到底紹介は出ない。あなたの元々の友人や知人ならお情けで紹介を貰えるかもしれない。しかしそんな仕事はいつかは先細りするだけだ。
あなたはあなたの理念をまず持つところからスタートしなければならない。
心から確信をもてる理想や理念、ビジョンを持ち、その理念に共感してくれる人を集める事だ。
商品のメリットや、個別の保険商品話ではない。
もっと大きな抽象度の高い話が必要である。その理念を語った時見込み客が大きな気づきを得る事ができるような話だ。
まずはあなたの存在価値はなんなのかをしっかりと考え、理念やビジョンをきちんと腑に落としておく作業が必要である。
マーケティングなどの技術論は理念という大きな土台があってこそ役立つものだと考えてほしい。
保険営業におけるペルソナ
マーケティングというと必ずペルソナという言葉が出てくる。
ペルソナとは、超具体的なターゲット像だ。
ある特定の人物像が浮かび上がるように、プロフィールや、性格、嗜好など細かい点まで明確にした最適な顧客像だ。
あなたがターゲットにするべき人物像を明らかにした時に、最適な顧客像がペルソナである。
マーケティングと言うと、
「まずはペルソナを設定しよう」
というパターンが非常に多い。
しかし、経験上ペルソナを設定してうまく行っている人は殆ど見た事がない。
例えば、開業医をペルソナに設定したとして、顧客に殆どいないにも関わらず開業医が感動するようなサービスを持っているのだろうかと言う問題である。
ペルソナから設定しようとすると、必ずミスリードが起きる。
なぜなら営業マンとの相性の問題があるからだ。
ペルソナを設定する意味は、特定のターゲットに対しては他の営業マンと比べて明らかに差別化できるサービスや強みを提供できるからこそ意味がある。
自由に好きなペルソナを決めた所で、結果は何も変わらない。
先にペルソナを決めるのは、人、もの、金を揃っている大企業のやり方だろう。
大企業は、ペルソナを設定したあと、資金力やマンパワーを使ってペルソナに合わせた差別化サービスなどを開発できるかもしれない。しかし、個人で営業しているようなレベルで新たに差別化できようなサービスを開発するのは資金的にも労力的にも非常に難しいだろう。
もちろん将来的に、開業医をターゲットにする為勉強するなどは良い。しかし、いきなりペルソナを設定しても大抵は意味がない事を理解するべきだ。
何よりも自分を知る事
まずは自己分析からスタートするべきである。
ありとあらゆる自己分析をするべきである。
経歴や生い立ちのようなプロフィール的要素から、性格的要素、資格、スキル、人物像、特技、第三者から言われた事がある特徴などあらゆる事を自己分析する。
過去自分の顧客になってくれた人はなぜ自分から加入してくれたのか。
逆に自分の顧客にならなかった人はなぜなのか?
一番上手くいった商談はどう言う流れだったのか?その決め手はなんだったのか?
まずは徹底的に分析してみる。
強いというと何か素晴らしい技術などを意識してしますが、少しでも周囲と違う点などあれば強みになる可能性は十分にある。
自分自身の事を理解すればするほど、あなたのターゲットは自然と明確になってくるものである。
ペルソナとはあなたの徹底的な自己分析の結果である。
まずは自己分析からスタートしなければならない。